はじめに
この度、株式会社日泉技工(以下、当社)は、長野県内における小水力発電所の新設プロジェクトにおいて、発電設備の配管およびポンプ設置工事を担当し、無事竣工いたしました。
本事業は、設計・施工管理を行う荏原商事株式会社と、施設を保有する長野県(企業局)との連携により進められたもので、当社は「施工会社」として、発電所の心臓部となる設備の構築に携わりました。
地域と共に創る「防災型」発電所

本プロジェクトの最大の特徴は、単に電気を作るだけではありません。「災害時の電源供給」という、地域防災の要としての機能を持たせている点にあります。
長野県の浄水場が持つ未利用エネルギー(水の落差)を有効活用し、平時はクリーンな電力を供給。そして万が一、災害によって大規模な停電が発生した際には、この発電所が自立運転モードに切り替わります。
これにより、地域の皆様へ電気を供給し、携帯電話の充電や非常用電源として活用できる仕組みが構築されています。私たちは、まさに「地域の命綱」となるインフラ整備の一翼を担いました。
施工者として大事にしている事:設計図を「現実」にする技術

高度なエンジニアリングによって描かれた設計図を、実際のプラントとして機能させるのが、私たち施工業者の使命です。本工事において、当社は以下の施工を行いました。
1. 精密なポンプ・発電機器の据付
発電の要となる水車やポンプなどの重量機器を、限られたスペース内に搬入し、据え付けを行いました。
高速で回転する機器の設置には、ミリ単位の精度が求められます。わずかなズレも許されない環境下で、熟練の技術者が慎重に芯出し調整を行い、安定稼働を実現しました。
2. 機能美を追求した配管施工
水を効率よく循環させるための配管網を構築いたしました。
複雑な浄水場の設備内において、将来のメンテナンス性と耐久性を考慮し、確実な溶接と接続を実施。現場の状況に合わせて配管ルートを最適に納める「現場力」を遺憾なく発揮いたしました。
おわりに
今回の工事は、再生可能エネルギーの普及だけでなく、地域の防災力向上に直結する仕事でした。
「いざという時に、地域の人々を助ける電気」をつくる。
その重要な設備を、私たちの手で作り上げたことに、施工業者として大きな責任と誇りを感じております。
技術で、地域を守る。
日泉技工はこれからも、プラント配管や設備施工の確かな技術を通じて、持続可能で安心して暮らせる社会基盤の整備に貢献してまいります。

